行田ロータリークラブ

会長挨拶


2004〜05年度 行田ロータリークラブ
会 長
  黒 渕 陽 夫

「100周年を迎えたロータリー」
 文字で表せばたったこれだけの中に、地域の、世界の人々の数え切れない感謝の気持ちがどれ程含まれているのであろうか? また如何程の大きな力がそこに注がれてきたのであろうか?
 私たちは先達の残した軌跡のすばらしさに熱い感涙を流すだけでなく、ふと気づく現実の諸問題に決してたじろぐ事無く、今このときを契機として更なる行動を起こさねばならない。
 しかし言うまでもなく「100周年」は長い、長い道のりの道標にしか過ぎません、砂漠の旅の憩いのオアシスのようにそこは目的地ではありません。のどの渇きや疲れを癒し新たな活力を得、目的地への旅立ちの準備をするところであります。したがって浮かれて本来の目的を失ったときそこからの前進はありえません。私たちは目的と手段をはき違えることなく100周年を手段として捉えてこそ本来の目的を見失わずにすむと思います。
 単純に祝杯をあげるのではなく、将来の子供たちのために、100周年を契機として運動を展開しよう!

「ロータリーとは一体……?」
 いつも繰り返されるこの言葉はなんでしょうか。
 それは額に汗して大地を耕し手塩にかけて愛情を注ぎ丹精に作り上げる実りづくりではないでしょうか。
 その実りがどんなものであれ、そのすばらしさは携わった者にしか解からないものであります。
 ある人には甘くまたある人には苦く、まるで人生そのもののようであるかも知れません。
 そしてその実を自分で味わうもよし、またそれを多くの者に分け与え、伴に喜びを得るのもよし、それぞれが心に感じ、こうすべき、と思ったように行動し、幸せを分かち合えばいいと思います。
 今、現実の社会では手の届く処にある見栄えの良い木の実に惑わされ、汗することが忘れられ、全てがあまりに唯物的、自己中心的な考えに流されております。
 本当に大切な部分より華やかな部分しか光が映し出されておらず、裏側にあるた大切なもの、人としてなさねばならないことを多くの場合何処かに置き忘れてきてしまってはいないでしょうか? これからのこの現実をどう方向付け軌道修正して行けば良いのでしょうか?
 何もしないでじっとしていればめぐり廻って元に戻る事もあるのでしょうか? そんな事はない筈です!
 会員の皆さんの頭の中に知らず知らずのうちに住み着いた哲学者「ロータリアン」の大きな夢の実現(希望溢れる豊かな社会、全ての人々がお互いに尊敬し、感謝をし合う社会の実現)を目指し、更に「人道的な超我の奉仕に基づく夢の世界の実現」を目指し、会員の一人一人の活力を結集して培われた内部の活動を地域社会のために今こそ外部へ運動へと変えていかねばならないと思います。

そのためには……

  1. 内部の活力(友情に基づく)を、組織を生かし十分に大きくしていきましょう!
     まず、4大奉仕委員長の役割をもっと明確にし、組織的に動くことを意図していきたいと思います。
     各委員長さんには事業の計画実行に当たって各担当4大奉仕委員長と打ち合わせを密にして実行して頂く事をお願いします。そして十分な討議の中から地域社会発展のための運動を展開して行って頂きたいと思います。
  2. 例会を規律ある楽しい例会にしましょう!
     例会は、本来の形のSAAに運営していただき、開会、閉会の決定、会合プログラムの時間管理、例会場の秩序管理を行い、厳粛なる例会運営を行っていただきたいと思います。
     司会進行等の運営に関しては親睦委員会にお手伝いをお願いいたし進めていただければと思います。その意味でSAAの人員を少し増やしておきました。また昨今のメンバー構成を考えてみますと事業の先頭に立って仕事をしている方が増えてきております。そこで夜間例会の開催を昼間と同じスタイルで行っていき、出席しやすい環境作りをして活発な例会活動にして行きたいと思います。


重点事業

  1. 「100周年委員会の事業」
     皆さんは自筆の文章を書くとき、ふと文字が浮かばず苦労したことはありませんか?
     あるいは最近の会話で、何を言っているのか分からない内容を耳にするときはありませんでしたか?
     今本当の意味での日本の識字率が問題になりつつあります!
     日本語には歴史に培われた書き方、表現の仕方があります。
     今教育の現場で果たして小説・随筆・日記・論文・手紙などを授業に取り入れて教えている学校がどれほどあるのでしょうか? 文字を読めても、考えを書き表せない、文章に使えない人たちが多くなってきてはいないでしょうか。私たちはこれからの行田の発展を考えるとき、いま子供たちに多くの本を読んでもらい、知識を吸収する機会をたくさん持ってもらうことが将来の行田を決定すると考え、昨年から図書館(みらい)に「ロータリー文庫」のコーナーを設置してもらい児童書の寄贈を行ってまいりました。本年2年目を迎えたこの事業をさらに大きく発展させていくために、昨年同様に児童書の図書館への寄贈を行いたいと思います。行田を教育文化都市にする大きな役割をこの事業が必ずや担って行くと思います。
  2. 「アジアの子供たちの絵日記展」の開催
     100周年事業とは別に「識字率に関する事業」を行っていきます。1990年に国連によって全ての国々の人々が読み書きできる世界を目指して制定された「国際識字年」はそれを契機として多くの国々で着実に実績を上げてきており、国際ロータリーもこの事業を主たる事業として捉えて推進してきております。
     本年はRIテーマでもある「識字率の向上」を目指し「アジアの子供たちの絵日記展」を開催することにしました。この展示会を開催することにより、市内児童はもとより多くの市民の方々にアジアの国々の現状を、絵日記を通して理解していただき、また文章による表現を垣間見ることによって各国の生活を理解して頂ければと思います。「アジアの子供たちの絵日記展」と題して博物館で7月24日から約一ヶ月間展示会を行います。
  3. 「城中ロータリークラブとの姉妹クラブ締結」の更新
     96年に友好クラブを締結し2000年に姉妹クラブへと発展させていった城中ロータリークラブとの関係は本年更新の年に当たります。前回2002年度は行田に於いての更新でありましたので今回は先方に出向いての更新となります。10月に行う予定にしておりますが、昨今の流行性疾病や経済状況を考慮して締結期間の年数を少し長くしておければと思います。
  4. 「白河ロータリークラブとの児童交流事業」の推進
     お互いの地域の子供たちの交流を通して相互に白河・行田の歴史と文化を理解し将来の人づくりに貢献することを願って始められたこの事業も5回目を迎えます。ますます交流が深まってきており参加した子供たちも大きな財産を得て育っております。が一方で継続することの難しさが見え隠れし始めております。継続事業のメリット、デメリット、予算の内容等についてもお互い負担にならない範囲でよく考えながら行っていきたいと思います。
  5. 「行田班小中学校管楽器演奏会」の実施
     読書は考える力を育てます、音楽は人を愛する心を育てます。毎年日本中のどこかでヴェートーベンの第九が歌われているのはそれだけ人を愛する心が日本中で育っていると言っても良いと思います。そして「行田はすばらしい音楽の溢れるまち」であることをこの機会にもっとアピールするべきでしょう。昨年第一回の演奏会を行った「行田班市内小中学校管楽器演奏会」の実施を今年も行っていきたいと思います。
  6. 「IM」の開催
     「IM」の開催も重点事業といって良いかと思います。この件はガバナー、ガバナー補佐の考えに基づき第5グループの各クラブと協調して行っていきたいと思いますが、主管を当行田ロータリークラブで行わねばなりませんので皆様方にもご協力をお願いいたします。
  7. その他
     重点事業ということではありませんがインターネットでの情報交換、連絡をよりスムーズにして内容の充実したIT活動にしていきたいと思います。未だITになじめない方々も少しずつ体験して言っていただきたいと思います。後何年かすると多くの部門でITを利用するようになると思います。すでに公的な部分でも電子証明書を利用した電子申請、電子納付などが始まってきており、株式会社の株主総会の議決なども実行され始めております。ゆくゆくはあらゆる部門でそのような形になって否応無しに利用しなければならない時代が来ると思います。近いうちに職業分類の中にもIT関係の職業が増えることは間違いないと思います。会員の皆様方も今から準備をしていくことをお勧めいたします。

 以上ですが地区もRIも家族委員会(親睦委員会と捉えていいと思います)を基礎としてクラブ内の結束と活性化を図り、100周年を契機として事業展開していく方針であります。当クラブも内なる充実を図り外への積極的な奉仕運動を展開していくことが地域社会に住む我々会員の使命であると思います。本年度は「活動から運動へ」をメインテーマに事業を行っていくつもりでありますので皆様方には昨年度に匹敵するご協力をお願いいたします。


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